小田急ロマンスカー50000形(VSE)引退 [旅・散歩-関東(南関東)]
今年(2022年)3月11日をもって、
定期運行が終了する、
小田急ロマンスカー:50000形
(VSE:Vault Super Express)ですが、
前回の記事の京王百貨店駅弁大会
「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」
の開催期間中に集中的に乗車しました。
子供の頃から身近だったロマンスカーは、
・前面展望席
・ミュージックホーン
・連接車
・車内販売
などの伝統がありますが、
車内販売は2021年3月12日に終了して、
連接車は50000形(VSE)で終了します。
連接車というのは、
車両の連結部分に台車がある構造で、
連結部分も特徴的です。
50000形(VSE)では、
空気バネが床下ではなく、
車体の重心となる高い位置にあって、
車体傾斜制御や乗り心地を確保してます。
さらに、空調装置の室外機も床下にあり、
アルミニウム合金製の車体なのもあって、
特殊な部品やメンテナンスが必要なので、
2005年3月に運転開始から、
17年の短命となってしまいました。
2編成(10両編成×2)しかないのも、
コストがかかるためかもしれません。
連接車で4編成(11両編成×4)あった、
7000形電車(LSE:Luxury Super Express)
が、2018年で引退したことで、
共通部品の量産効果がなくなったことも、
考えられますね。
車体剛性を考えた設計なので、
先頭車は全長18.2m、中間車は全長13.8m、
通常の車両(全長20m)と比較して、
短い車両となってます。
(模型(Nゲージ)で並べてみました)
この車両の長さの違いから、
扉の位置がホームドアに対応できなのが、
引退の理由だとの投稿も散見しますが、
日ごろから乗車している目線では、
あまり理由にならないと思ってます。
60000形(MSE:Multi Super Express)
は全長20mの車両ですが、
ホームドアがある東京メトロ線内では、
1・4・5・7・8・9号車の6箇所の扉のみ、
開くようにして対応してます。
町田駅(2番線)で、
50000形(VSE)の乗車位置を確認すると、
7号車と8号車の扉以外は、
60000形(MSE)などと近い位置です。
50000形(VSE)は10両編成で全358席、
60000形(MSE)は6両編成で全352席
ですので、
扉が6つ開けば問題なさそうです。
思い込みと過信で決めつけずに、
「論ずるよりも現地へ行く、現地で見る」
旅も鉄道も、これが大切だと思います。
さて、乗車した記事になります。
まず、町田駅へ出てから、
ロマンスカーで新宿駅まで行きますが、
当然、50000形(VSE)に時間を合わせます。
町田駅から新宿駅まで、
30分ほどで到着します。
新宿駅には、
歴代ロマンスカーのイラストがあるので、
記念撮影にもいいですね。
京王百貨店駅弁大会で駅弁を買って、
箱根湯本駅まで乗車しますが、
今ではこの表示も貴重ですね。
ミュージックホーンを鳴らしながら、
新宿駅入線の風景(動画)です。
※音量注意です!
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
写真では分かりにくいですが、
座席は窓側に少し向いてます。
大きなテーブルも、
50000形(VSE)のみとなりました。
(他は肘掛けから出る小さいテーブル)
展望席です。
(1年前は平日の昼間は空いてました)
小田急小田原線の眺めといえば、
街や住宅地ばかりなのですが、
新宿駅を発車して3分ほどの、
代々木上原駅前後で見える、
新宿の高層ビルは壮観です。
(D席側)
写真はありませんが、
相模大野駅の車両基地(A席側)
海老名駅の車両基地(D席側)も、
いい眺めです。
新松田駅付近からしばらくの間、
富士山も見られます。
(D席側)
車内には売店の跡がありますが、
ロマンスカーで唯一、
自販機が無いのが50000形(VSE)で、
売店を撤去して自販機を設置するのも、
コストがかかりますね。
小田原駅と箱根湯本駅間は、
箱根登山鉄道を走るので、
急なカーブや単線など雰囲気が変わります。
新宿駅から1時間半ほどで、
箱根湯本駅に到着します。
箱根登山鉄道にも乗車したいですね。
50000形(VSE)へ乗車するのと、
駅弁を食べるのが目的なので、
箱根湯本駅には10分ほど滞在して、
折り返しの同じ列車で帰路となります。
ロマンスカーの伝統を受け継ぐ、
貴重な50000形(VSE)ですが、
まだ1ヶ月以上運行しているので、
出来る限り乗車したいと思います。
また1つ、小田急ロマンスカーの
歴史が終わってしまいますが、
連接車や車内販売は、
また復活することを祈ります